幻想の世界に沈む

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再起への道
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全てが上手くいかない幻想に僕は沈んでいった・・・

ゴミ収集車の助手でトラブルを起こしたあの日から僕は元の生活に戻っていった。

その日暮らしの生活・・・夕方には家でゴロゴロしながら酒を飲みカップラーメンを食べて眠りまた日雇い派遣に向かう毎日。

借金返済も利息を払うのが精一杯の生活だ。

「もう、どうでもいいや・・・借金返済もゆっくりでいいや・・・定職なんてつかなくていいや・・・お金が無くてもいいや・・・家庭を持つのはもうんざりだ・・・早く人生終わんないかな・・・」

こんな心理状態で毎日を過ごしていた。

ある休日、酒を飲みながら感傷に浸っていた。

営業としてサラリーマンとして働いていた時の事を思い出していた。

体調がよくない日も、顧客とトラブって最悪な日も、上司と対立した日も、毎日毎朝頑張って会社に尽くした。

嫌なことも沢山あったけど歯を食いしばって我慢し一生懸命頑張れば必ず報われる!必ず救われる!と思っていた。

ずっとそう思っていた。

そう教えられてきた・・・

その結果・・・頑張った分くらいは報われたこともあったけど、理不尽な評価に不満を持ち続け、体を壊し、休むこともしないで1番大切な守るべき人間関係を壊してしまった・・・

どんなに頑張っても報われるとは限らない・・・

だったら・・・頑張る意味なんて・・・無いじゃないか・・・

僕は、自分という存在を否定しようとした・・・

もう、頑張るのをやめようと思った・・・

でも、底に着く前に何かが止める。

それが何なのかはその時にはわからなかった・・・

次の日からも自堕落な生活を惰性で続けていた・・・ふと周りを見回すと、僕と同じような諦めたであろう人達が集まって来ていた・・・いや、僕がその中に望んで入っていったのか・・・

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